「才能と経験は基準に達してはいないかもしれません。
でも将来性と情熱をぜひ買ってください。
数ヶ月は給料も、休みもいりません。
私を試してください」――。
面接が終わって席を立つときに、
私は社長と部長の前で大見得をきりました。
押しかけ同然で面接をしていただいたセミナー会社。
その社長の講演を聴いてとても感動し、
毎日、教材のテープを聞いていたほどの、
あこがれの会社です。
私は大学を卒業して三年半、
自動車会社のセールスの後、
事務部門に戻り、
「自分が没頭できる仕事は何だろうか?」と、
勉強会巡りをしていた二十七歳の頃のことです。
無事に面接は終わりましたが、
無我夢中で受け答えをするのが精一杯でした。
「もっとこんな風に答えればよかったのではないか?」
「どうしてスマートにPRできなかったのだろう」
などと反省と後悔ばかりが頭に浮かんで
、夜布団に入っても寝るに寝つけませんでした。
「もう終わってしまったからくよくよしても仕方ない」
と諦めて運を天に任せられればよいのですが、
なかなかそうはいきません。
思い悩んだ末に、ふと閃きました。
そうだ、今からもう一度、
自分の思いを手紙に託してみよう……。
パソコンはもちろん、ワープロなども
あまり普及していない時代のこと。
ほとんど一睡もせず、
何回も書いては書き直し、
10枚ほどの熱いラブレターを書き終え、
翌朝、当時勤めていた会社に出勤するまえに、
面接を受けた会社の郵便受けに直接投函してきました。
その甲斐があって、数日後、
「あの手紙には感動しました。社長も喜んでいました。
ぜひ、来月から来てください」
とお返事をいただいたのです。
一通の手紙から運命は動き出しました。
どんなことでもいいのです。
情熱さえあれば、
夢さえあれば、
意図さえ明確であれば、
望月 俊孝
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